My memorable place
[私の思い出の場所]

くさの書店 草野 義広さん ~優秀な学生の皆さんに助けられています~

 父・草野政吉が昭和39年1月28日に、有限会社くさの書店を設立し、同じ年の7月に大橋町(現在の岩屋橋電停前)に店舗を構えました。その後、県立長崎北高校の教科書供給所になり、それ以降教科書の取り扱いは今も継続しています。

 私は長崎大学経済学部のOBです。学生時代から本の配達なと、店を手伝っていました。所属していた軟式テニス部の練習には、配達を終えた後遅れて合流する日も多く、先輩から「諏訪神社の石段をのぼってから来い! 」と怒られたものです(笑)。
 アルバイト生の中には、長大の学生さんもたくさんいらっしゃるんですよ。2011年から2023年まで、数えてみると139人(長期のみ)もお世話になっていました。そして、ありがたいのは、学業と同じように仕事ぶりも優秀な学生さんに恵まれたことです。書店は定型化された業務がほとんどですが、色々な角度から物事を見ながら、マニュアル以上の仕事をしてくれます。中には、既存のチケット販売システムを合理的に改良してくれた学生さんもいました。私自身、配達に出ている時間が多く、直接交流する機会は少ないですが、気が合う学生さんとは飲みに行くこともあるんですよ。
 大学にはレベルの高い図書館がありますし、ネット社会の今は小規模の書店で本を購入する学生さんは少なくなりました。今後は長崎の歴史に根差した古文書や書籍の史料価値を判断できるような、特殊性のある書店になれればと恩います。そうすれば、学生さんや大学の先生方との接点が増えるのかもしれませんね。

お話を伺った草野義広さん(昭和45年卒業)
「学生の頃はあまり勉強しませんでした。通ったのは門だけです(笑) 経済学部OBの皆さん、お互い元気に楽しくやっていきましょう」