Saiyu Fund
[西遊基金]

諦めることなく有意義な学生生活を送ってほしい

西遊基金 2024/11/01
2015年経済学部卒業 岩城 静香さん(旧姓:村田)

 1回生の終わり頃、大学の語学研修プログラムを利用してオーストラリアへ短期留学しました。この留学が、私の人生の方向性を決める大きな経験となりました。若い学生の皆さんには、勉強や研究はもちろんですが、留学やボラン ティア、多くの人と交友関係を築くでもなんでも結構です。時間もお金も捻出できる今しかできないことを経験して欲しいと恩います。その一方で、当時の私も充実した学生生活を送るためには資金が必要でした。教科書代や趣味に使うお金、就職活動が始まると交通費も負担になり、アルバイトを頑張らなくてはやっていけず、 肝心の学業を疎かにしがちでした。学業に打ち込みながら様々な経験ができるのは、 大学生の時だけです。社会人になると、例えお金があってもやりたいことをやる時間を捻出することが困難になります。もちろんアルバイトでもとても良い経験はたくさん得られますが、 限られた学生生活の中で、資金を稼ぐためのアル バイトだけに時間を使って欲しくない。現役の長大生の皆さん には、 なに一つ諦めることなく充実した学生生活を送って欲しい 。大学を卒業した私の心には、ずっとそんな想いがありました。
 私のような若い世代にとって寄附をするという行為は、まだまだハードルが高いかもしれません。それでもなぜ私が寄附をしようと思ったのか。それはChoho80号で紹介されていた、ウクライナからの留学生の記事や、 コロナ禍で困窮している学生さん の記事を読んだからです。今、 切実に困っている人たちがいる。「今の子たちは大変だな」と頭で考えているだけではダメだ、 行動に移さなければという考えに至ったからです。
 寄附を続ける理由はもう一つあります。 私が勤務する会社は、 つねに人材不足に悩まされています。たくさん の経験と学びの機会を与えてくれた母校。これからも優秀な人材が育つ環境であって欲しいと思っています。そしてできるならば、優秀な卒業生の皆さんの中から、 弊社を選んでくれる人が一人でも出てき てくれると嬉しいです。

岩城さんの勤務先は、通信大手のJCOM株式会社。営業からシステムエンジニアに転身した努力家です。趣味はフィギュアスケート観戦。大学時代には関東、関西の2会場でソチオリンピックのパブリックビューイングを企画・開催した実績もお持ちです。